脱スマホ③
新しい情報を欲するという本能の裏側にある脳内物質は何でしょうか。
そう、皆さんお気づきの通りドーパミンです。
こういう話があります。
1930年代、ある実験でネズミを用いレバーを押すと餌が出てくるようにした実験で、一番熱心にレバーを押したのは餌が出てくる確率が50%の時です。
その20年後には猿での実験が行われ、ある音が聞こえるとジュースが少し出てくるという実験で猿のドーパミン量は音が聞こえた時点で増加し、ジュースを飲んでいる時よりもずっとドーパミン量多いというものでした。
何が言いたいのだ藤田、皆様の声が聞こえてきます。
僕が言いたいのは人間の脳は「かもしれない・もしかしたら」というものが大好きであるということです。
人間の遺伝子レベルに組み込まれた不確かな未来への偏愛。
つまりはそういうことです。
このメカニズムを利用しているのはゲーム会社やギャンブルだけではないのです。
SNSの通知音がなるとスマホを手に取りたくなるのもそのせいである。
何か大事な連絡かもしれない。
実際に通知音が聞こえた時のほうが文章を読んでいる時よりもドーパミン量が増えます。
大事かもしれないということに強い欲求を感じ、ちょっと見るだけとスマホを手に取ります。しかも頻繁に起きている間中、10分おきに。
ここでスマホに時間を奪われることで起こりうる問題をみていきます。
それは大きなものとして集中力の低下があげられます。
例えばある作業とlineを同時にやっているとします。
集中する対象を変えるだけであれば確かにコンマ1秒とかからない。
だが問題は脳がさっきまでの作業に残っていることです。
脳には切り替え時間が必要で、さっきまでやっていた作業に注意が残る状態を注意残余と呼びます。
実験によると確定は出来ないが、集中する作業を切り替えた後、再び元の作業に100%集中できるまでには何分も時間がかかるそうです。
余談ではありますが人口の1~2%にスーパーマルチタスカ―と呼ばれる並行して複数の作業をこなせる人間も存在するらしいです。
さらにいうと女性の方が男性に比べマルチタスクに長けているそうです。
リスナーの皆様にはぜひとも勇気を振り絞ってスマホを少しだけ手放して人生を豊かなものにしてほしいと願っております。
ご閲覧ありがとうございました。